レストレポ ~アフガニスタンで戦う兵士たちの記録~

原題:Restrepo

番組内容

2010年度サンダンス映画祭グランプリ受賞作!(アメリカンシネマ・ドキュメンタリー部門)

『レストレポ』はアフガニスタンのコレンガル渓谷で任務に就くアメリカ軍小隊に密着した長編ドキュメンタリーである。カメラが潜入したのは15名の兵士が配置されたレストレポ前哨基地。レストレポとは戦死した衛生兵の名だ。コレンガル渓谷は最も危険な戦線のひとつといわれている。これは兵士の日常を追った完全に実験的な映画である。カメラは最初から最後まで渓谷を離れず、将軍や外交官のインタビューも登場しない。観客は90分間、前線に送り込まれたように感じるだろう。これが戦争の真実である。

銃撃、爆撃に恐怖し、仲間の死を間近に見て悲しみにくれる。家族を想い、仲間を想い、現地人を思いやる。娯楽を求め、笑いを欲し、重い現実から一瞬でも解き放たれたいと願う。
「アフガニスタンで戦う兵士たち」そんな肩書きを持つ彼らも、実体は私たちと同じ、「人間」なのである。
これは、「戦争」を描写したドキュメンタリー映画ではない。戦争という環境の中に生きる「人間」を克明に映し出した記録である。

監督は世界報道写真対象受賞者のティム・ヘザリントンと、「パーフェクト・ストーム」著者のセバスチャン・ユンガーの2人。時に2人一緒に、時に1人1人別々で、警備や銃撃戦への参戦以外は、まるで小隊の一員になったかのように、兵士たちと行動を共にする。戦闘・暇つぶし・笑い・恐怖・日常生活の様子・・・を含む、合計150時間ものリアルな現場を撮影した。


【激戦地コレンガル渓谷】
CNNが「地球上で最も危険な場所」と報じた、アフガニスタン北東部の僻地にあるコレンガル渓谷。
ヘリコプターに乗り、その後徒歩2時間を要し、ようやくレストレポ前哨基地にたどり着ける。
水もインターネットも電話もなく、しばらくの間、電気も加熱器具もなかった。
時に、45メートルという至近距離から襲撃されるような、生きた心地のしない危険地帯である。

【兵士たちの言葉】
『上空から谷を見下ろすと、そこはどこでもない。全てのものから隔離された場所だった』
『正直、コレンガル渓谷に初めて足を踏み入れたとき、本気であり得ないと思った』
『頭の中で、「俺はここで死ぬんだ」という声が響いた』

『睡眠薬を4、5粒飲んでも何の助けにもならない。夢を見たくないんだ。寝てる間に、頭に焼きついた映像がよみがえるくらいなら、眠らない方がマシ』

『レストレポで初めて、友人を亡くした』
『悪いヤツらを殺す。しかし同時に5人は現地人を殺してしまう。なんとかして現地人を殺さなくてすむようにしたい』
『仲間が傷を負うと胸が苦しい。家族みたいなものなんだ』
『恐怖は常に付きまとう。闇にまぎれて、何が起こるのか見えない夜は特に』

『未だに自分の心とどう向き合えばいいのか分からない。いずれ、違う感情で処理できるだろうと予測することが唯一の希望。一生忘れない。「記憶を封印する」ようなことはしたくない。全てのことに感謝できる気持ちを持てた時間でもあったから』