ナショナル ジオグラフィック

恐怖と緊迫の事件簿

原題: Situation Critical
恐怖と緊迫の事件簿の写真

番組内容

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日常から危機的な状況へとひきずりこまれる瞬間。

たった一発の銃弾、一回の警報、一つの過ちが取り返しのつかない悲劇を招き、民間人はもとよりエキスパートまでをも絶望的な状況へとひきずりこんでいく…。

衝撃的な事件や事故に直面した人々が生き残るためにとった行動や状況など、実録映像、科学的調査、精巧なCGを駆使して時系列に解き明かしていく。サスペンス映画を鑑賞するようなドキドキ感で、リアルに再現される一連の出来事を目撃してもらいたい。

第1話:ハリウッドの銃撃戦
第2話:敵地に堕ちたパイロット
第3話:地獄の高潮
第4話:アポロ13
第5話:タリバンの反乱
第6話:特殊部隊SAS
第7話:麻薬王パブロ・エスコバル
第8話:エンテベへの猛襲
第9話:モスクワ劇場占拠事件
第10話:ケイクリーク炭坑の奇跡
第11話:マウントフッドの悪夢
第12話:ロシア潜水艇救出作戦
第13話:アルカイダ支配地サバイバル作戦

エピソード

第1話

「 ハリウッドの銃撃戦 (Hollywood Shootout) 」

ハリウッドの銃撃戦 (Hollywood Shootout)の写真

1997年2月28日、ロサンゼルス市警察(LAPD)の警官たちが、いつものパトロール中に、強盗事件に遭遇した。しかし、その後の展開は、まさにハリウッド映画そのままにひどいものとなった。40分もの間、強盗犯たちは米国史上、最も暴力的な銃撃戦を繰り広げ、警官たちをやすやすと圧倒し続けたのだ。警察車両数両が破壊され、1100発を超える銃弾が飛び交うなか、9人の警官と2人の市民が負傷した。だが奇跡的に、死者は犯人以外でなかった。
強盗はたった2人で、どうやって、完全武装の多数の警官を近寄らせないようにできたのか?
警察はどうやって我が身や一般市民の命を守ったのか?2人の犯人は、最終的にどうやって制圧されたのか?

第2話

「 敵地に堕ちたパイロット (Downed Pilot) 」

敵地に堕ちたパイロット (Downed Pilot)の写真

1995年6月2日金曜日、スコット・オグレディ米国空軍大尉が操縦するF-16戦闘機が、ボスニアのNATO飛行禁止区域を哨戒飛行中、ボスニアのセルビア人勢力が放ったミサイルに撃墜され、猛火に包まれた。大尉は操縦不能に陥った戦闘機から脱出、パラシュートで降下し、敵地深くに降り立った。武装した民兵に追われ、草むらに飛び込むと、次の瞬間、敵が頭上ほんの2メートルほどのところを通り過ぎていった。それから6日間、大尉は巧みに追っ手を逃れ、夜間だけ行動し、友軍に連絡しようと死に物狂いで無線機を操作した。6日目の夜、オグレディ大尉が所属する空軍基地をパイロットが飛び立ち、無線の呼びかけをキャッチ。米国海兵隊による、大胆な真昼の救出作戦が開始された。

第3話

「 地獄の高潮 (Hell on High Water) 」

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115艇のヨットが1,014㎞におよぶ過酷なシドニー/ホバート・ヨット・レースのスタートをきった。レース開始から26時間後、参加者たちは、不安が現実のものとなったことを知る。バス海峡の危険な水域で気象状況が激変したのだ。とびきり頑丈なヨットも、秒速40m近い風と30mを超える波に叩きつけられ、世界に名高いヨットレースは、すさまじい生き残りレースに変貌した。多数のヨットが転覆、沈没し、あるいは座礁した。オーストラリア当局は平時ではかつてないほど大規模な救出作戦に乗り出すこととなった。

第4話

「 アポロ13 (Apollo 13) 」

アポロ13 (Apollo 13)の写真

アポロ13号は人類が月に到達するという前人未踏の挑戦"月ミッション"の途上にあった。スワイガートは何の変哲もない作業である酸素タンクの攪拌スイッチを入れた。しかし、彼は、それが破壊的な爆発を起こすスイッチであるとは知らなかった。ミッションコントロールはいかにして、彼らを地球に戻すのか?月着陸船のエンジンはいつまでもつのか?食糧と水は?冷凍庫のように冷えた宇宙船の中で彼らは生き延びられるのか?

第5話

「 タリバンの反乱 (Taliban Uprising) 」

タリバンの反乱 (Taliban Uprising)の写真

アフガニスタンの北部同盟に数千人のタリバンが投降したとき、アメリカは鍵となる戦闘に勝利したと思われた。しかし、捕虜たちが1人のアメリカ人を殺害し、収容施設を制圧。ジャーナリストがカメラで取材を続ける中、大規模な戦闘行為が行われた。戦いで死にゆくタリバン兵の中に1人のアメリカ人、ジョン・ウォーカー・リンドがいた。

第6話

「 特殊部隊SAS (Sas Jungle Rescue) 」

英国の精鋭部隊が、ダイヤモンドが豊富に採れるアフリカの紛争地帯に向けて、救出作戦を開始した。英国の平和維持部隊兵士11名とシエラレオネ人兵士1名がウェスト・サイド・ボーイズと呼ばれる反政府勢力に拉致されたのだ。酒と麻薬で高揚し、一分の隙もなく武装した彼らは、決して侮れない連中だ。英国の特殊部隊SASには「危険を冒す者が勝利する」というモットーがある。21世紀の奇襲攻撃の手本ともなるべき大胆不敵な作戦とは?また、予測不可能な、重武装の反政府勢力に対して、英国の急襲部隊はいかにして作戦を決行し、成功を収めることができたのか?

第7話

「 麻薬王パブロ・エスコバル (Killing Pablo Escobar) 」

麻薬王パブロ・エスコバル (Killing Pablo Escobar)の写真

世界最大のコカイン取引の地では暴力が法律である。残忍な暴力によって敵対者を押さえ、この国の実権を掌握していた男、それがパブロ・エスコバル。世界一悪名高い麻薬王だ。アメリカの支援のもとコロンビア大統領が反撃したが、エスコバルはあまりにも強大だった。平和をもたらす窮余の一策として、大統領はエスコバルに、ほんの数年服役すれば、これまでの罪をすべて帳消しにするという割のいい条件を提示。エスコバルは投降した。しかし、エスコバルにとって刑務所は、むしろ安全を保証されながら麻薬ビジネスに精を出せる場所だった。殺人指令さえ出した。不面目から1年、ついにコロンビア政府は決断した。エスコバルは刑務官の前をゆうゆうと歩き、いずこともなく消え去った。その後、歴史に残る追跡劇が展開される。果たして、コロンビア軍の精鋭部隊は、アメリカの最重要機密である軍事技術を後ろ盾にして、この男を追い詰めることができるのか?それとも、史上最も極悪非道な麻薬王は、網の目をかいくぐり、再び強大な麻薬帝国に君臨するのか?

第8話

「 エンテベへの猛襲 (Assault on Entebbe) 」

エンテベへの猛襲 (Assault on Entebbe)の写真

1976年6月27日。258人の乗客を乗せたイスラエル発パリ行きの定期旅客機が国際テロリストの一団に狙われた。テロリストは旅客機をハイジャックし、ウガンダのエンテベへ向かわせる。着陸後、犯人は世界各国で捕らえられている58人の仲間の釈放を要求。要求が拒否されれば人質を殺害すると脅迫した。しかし間もなく、犯人の真の標的はイスラエルであることが判明する。状況は悪化し、人質殺害の時刻が迫ってくる。最終期限を目前にして、イスラエルはテロリストに妥協するのか?救出作戦を実行するにはウガンダは遠すぎるのか?テロリストは脅しどおり人質を処刑するのか?多数の人命の行方を世界中が息を潜めて見守り、次の展開を待っている。

第9話

「 モスクワ劇場占拠事件 (Moscow Theatre Siege) 」

モスクワ劇場占拠事件 (Moscow Theatre Siege)の写真

2002年10月23日、モスクワの中心部、クレムリンからほんの数キロしか離れていないドブロフカ劇場が50人を超すチェチェン人テロリストグループに襲撃される。折しもこの劇場ではロシア初のブロードウェイスタイルのミュージカル「ノルト・オスト」を上演中で、900人を超す観客が人質となる。反ロシアの有名な指揮官モフサル・バラーエフに率いられたテロリストグループは、劇場じゅうに爆薬をしかけ、人質は体に爆弾を巻き付けた女性自爆テロリスト「喪服の未亡人」に取り囲まれる。テロリストグループの要求は何か。長期におよぶチェチェン紛争からのロシア連邦軍の撤退だ。もし要求が通らなければ、全員爆死すると脅すテロリスト。それからの3日間、プーチン大統領はテロリストグループとの交渉を拒否し続け、犯人も人質もともに無力化する、極秘の「ノックアウト」ガスを使う作戦を準備する。作戦は成功したかに見えた。しかし勝利の喜びは悲劇へと変わる。ガスを吸った人質が何十人も死に始めたのだ。ドブロフカ劇場の包囲中に何を間違えたのか。なぜそれほど多くの犠牲者が出たのか。そして、なぜロシアは今日に至るまで、ガスの正体を明かすことを拒否するのか。

第10話

「 ケイクリーク炭坑の奇跡 (Miracle At Quecreek) 」

2002年7月24日、ペンシルバニア州ケイクリークにあるブラックウルフ石炭会社の炭坑に80人の鉱山労働者が下りていった。数時間後、彼らは突然、死の淵に立たされる。ある労働者が誤って昔の廃坑との境の壁を崩し、2,300立方メートルも溜まっていた地下水を呼び込んでしまったのだ。閉じこめられた80人のうち9人は、荒れ狂う濁流を渡って何とか脱出に成功した。ほかの9人は、水があふれて溺れてしまうまでそこで座っていようと、坑道のいちばん高いところをめざす。唯一の希望は、水に飲み込まれる前に、頭上240メートルの地表で急ピッチに進行中の救出作業が完了し、救い出してくれることだけだ。77時間後、救出隊の必死の努力のおかげで、直径80センチの縦穴を開けることに成功。労働者たちは無事救出されたのだった。

第11話

「 マウントフッドの悪夢 (Nightmare On Mount Hood) 」

マウントフッドの悪夢 (Nightmare On Mount Hood)の写真

2002年5月30日、オレゴン州のマウントフッドで、登山者のたった一歩の踏み間違いが、アメリカの登山史上、最悪の惨事を引き起こした。登山者で混雑した氷河の斜面で1人が滑落し、周囲の登山者を次々と巻き込んだ。しかし誰も滑落を止められない。そして9人がクレバスに転落、3人が即死した。残る6人のうち3人は重傷を負ったものの奇跡的に死をまぬがれ、クレバスからの脱出を試みる。登山仲間が集まって彼らを引き上げようとするが、救出に来たヘリコプターが新たな惨事を引き起こしてしまう。テレビカメラが撮影するなか、高山の希薄な空気のために失速し、5人の搭乗員を乗せたまま斜面に墜落したのだ。今や遭難した登山者たちだけでなく、救難隊員までもが、大至急の救難活動を待つことになってしまった。

第12話

「 ロシア潜水艇救出作戦 (Russian Sub Rescue) 」

ロシア海軍の小型潜水艇が北太平洋の氷海で極秘作戦を遂行していた。しかし、古い漁網にからまってしまい、深海で身動きがとれなくなる。潜水艦乗りの悪夢が現実になったのだ。酸素タンクはどんどん空になっていく。彼らを救える救難チームは世界にたった3つしかないが、そのどれもが何千キロも遠く離れている。絶望的な時間との戦いが始まった。

第13話

「 アルカイダ支配地サバイバル作戦 (Al Qaeda Ambush) 」

2002年3月4日、アメリカ海軍特殊部隊シールズのニール・ロバーツはアナコンダ作戦の一環としてアフガニスタン南東部で実施する夜間作戦の準備をしていた。ロバーツが所属する特殊部隊は、これから敵地の奥深く、アルカイダが支配しているシャヒコト渓谷に向かって侵入することになっている。アメリカが誇る最新技術で偵察したところでは、その地域の敵の数は少ないはずだった。しかし、敵が発射したロケット推進式砲弾がロバーツの乗るヘリコプターに当たり、混乱の中、ロバーツはヘリコプターから投げ出されて、山頂に落ちる。彼の手元には軽機関銃があるだけだ。近づいてくるアルカイダの兵士を、それ一挺で防がなければならない。ロバーツの部隊は、彼が落ちたことに気付き救出を決意する。しかし、シールズは敵に比べ火力も劣り、人数も少ない。後に加わった陸軍レンジャー部隊共々、彼らの救出作戦は、圧倒的なアルカイダの兵力の前に、必死のサバイバル作戦へと変貌するのだった。

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