南半球が冬を迎える7月、ザトウクジラの群れが冷たい南極の海からやってきた。グレート・バリア・リーフ周辺の温暖な海域で子どもを産み、育てるためだ。次の世代に命をつなぐのはザトウクジラだけではない。アオウミガメのメスたちも産卵のためレイン島へと押し寄せる。絶滅危惧種に指定されているアオウミガメを守るために活動する研究者たちの姿をカメラは追う。ほかに迫力満点のシャークフィーディングの映像をお届けする。
グレート・バリア・リーフの大自然に迫るシリーズの第2話。今回は、繁殖期を迎えた生き物たちに焦点を当てる。夏の訪れとともに数十億のサンゴが一斉に産卵を開始、サンゴ島は海鳥の一大繁殖地へと姿を変えた。しかし一方では、行き過ぎた繁殖によりサンゴ礁を破壊しつつあるオニヒトデや、乱獲により生息数が激減しているジュゴンのような生き物もいる。番組では、美しいサンゴ礁の生態系を守るための様々な取り組みも取り上げる。
グレート・バリア・リーフのサンゴ礁や、周辺に暮らす生き物の生息環境が、様々な形で脅かされている。現地を襲った強力なサイクロンは、サンゴ礁に大きな被害を与えた。また、禁漁区で違法操業をする者が増えていることも、生態系を脅かす要因となっている。さらに、海面の上昇でアオウミガメの繁殖にも悪影響が及んでいる。第3話では、サンゴ礁や生物の保護、周辺海域の警備活動に携わる人々の姿を中心に紹介する。