地上の地獄:シリア崩壊とISISの台頭

原題:Hell on Earth: The Fall of Syria and the Rise of ISIS

番組内容

安らぎとは無縁の地シリアで生み出された無情という現実
報道番組では決して描かれない、シリア内戦の真実


ジャーナリストのセバスチャン・ユンガーが、自らの体験を通しシリアの国家破綻を考察する。そこは、過激主義と世界的テロの脅威を受け、安心を奪われた場所だ。ヨーロッパに押し寄せる何百万人もの難民と、世界に広がる不安を生み出したのは、単なる一国の内戦ではなく、地政学的サイクルの一部である。全ての恐怖の根元は解明できないが、ユンガーのライフワークの中でシリアや「ISIS」について、多くが明らかにされる。

■字幕
■120分/1話


セバスチャン・ユンガー
セバスチャン・ユンガーの初監督作品「レストレポ ~アフガニスタンで戦う兵士たちの記録~」彼はこの作品で2010年度サンダンス映画祭のドキュメンタリー部門でグランプリを受賞している。ジャーナリスト、作家、監督とマルチな顔を持つ彼だが、その経歴は実に華やかだ。ジャーナリスト(記者)としてはピーボディ賞を受賞し、作家としては「パーフェクトストーム」でニューヨーク・タイムズからベスト セリング作家と称されている。彼の輝かしい経歴、この作品を見れば実に納得のいく評価だという事に頷かされる。反対に言えば、ここまで評価されている人間が作った作品だからこそ、見逃すわけにはいかないはずだ。

ココが見どころ

スクリーンを通して見ている映像のはずなのに、まるで自分が戦場に建つ家の中に居て、爆撃音を怯えながら聞いている。臨死体験と言っても過言では無いほどに、戦場の空気、湿気、そして火薬の臭いまでが感覚を刺激する番組だ。人々の不安、怒り、そして悲しみが、爆撃によって少し埃を被った大人と子供たちの肌から伝わってくる。台本は無く、全て事実のみを捉えているのに、映画や小説よりも信じがたく、あまりにも冷酷な現実を捉えているのはセバスチャン・ユンガーを通して現代(そして未来)が私達に発している警告かもしれない。