海の中では、弱肉強食、遅いものは素早いものの餌食になる。オニダルマオコゼは待ち伏せして獲物を一瞬で吸い込む。ミナミアフリカオットセイは獲物が息絶えるまで鞭のごとく振り回し打ちつける。海に生息する生き物たちがスピードを求め、何億年もかけて開発してきた技の全容が今、解き明かされる!
動物たちの大移動がやってくると満腹が約束される…。そしてごちそうにありつくための切符はスピードだ。チーターとガゼルは太古から激しい生存競争を強いられてきた。ライオンは力ずくで獲物を仕留める。ワニは先史時代から変わらない絶大な力を大爆発させる。セレンゲティの大平原には、俊敏で生き残れるものか、鈍足で死するものの2種類しかいない。
ジャングルのハンターたちはカモフラージュの名手である。しかしスピードを活かすことこそが彼らの真の武器だ。目にもとまらぬ速さで攻撃を加える生物もいれば、獲物のスピードを利用するものもいる。カメレオンは信じ難い速さで舌を発射し、アフリカ最大のクサリヘビ、ガボンアダーは瞬く間に獲物に一撃を食らわす。ヒョウは木に身を潜め、殺しの舞を踊り、ジョロウグモは獲物が勢いよく網に引っ掛かるのを待つ。