デビッド・ハムリン
デビッド・ハムリン
エミー賞受賞経験のあるプロデューサー。複数の大陸をまたぎ多くのクルーを要する制作の管理経験を『生きもの地球大紀行』に活かし、制作の全工程ならびに編集監督としての責任を託された。エミー賞を受賞したナショナル ジオグラフィック チャンネルの『Explorer』シリーズを手がけ、その他にも『Reptile Wild』や、『Expedition Journal』を含むナショナル ジオグラフィック チャンネルにおける博物学や科学特集、そしてシリーズなどの制作に携わっている。教師としてキャリアをスタートし、そしてダートマスの大学在学中にはセサミストリートの脚本を担当した経歴を持つ。
アンディ・B・カサグランデ四世
アンディ・B・カサグランデ四世
ベテランの現場プロデューサー兼映像カメラマン。野生生物に対する情熱、そして自然学者やドキュメンタリーフィルム制作者としての経験が、この地球上で最も魅力あふれる生物たちの生態をフィルムに収める事を可能にした。カリフォルニア州立大学ロングビーチ校(生物学・心理学専攻)での素晴らしい学業成績に加え、インドのキングコブラ、タンザニアのライオン、南アフリカのバブーン、そしてホホジロザメなどを映像や写真に収めるために世界中を旅した。エピソード:【制作の裏舞台】では、ホホジロザメの撮影中、迫力ある映像を撮るために彼が勇敢にも撮影用ケージから出て泳いでいると、いつの間にか撮影対象のサメとは別の4匹のサメにも囲まれてしまっていたエピソードが紹介されている。また同エピソードでは、シマウマの群れを追い詰める母チータの姿を、最新のハイスピード・スローモーションカメラを使用して撮影しようとするアンディの1ヶ月にも渡る活動も追いかけている。
サー・イアン・ダグラス・ハミルトン
サー・イアン・ダグラス・ハミルトン
レンズを構えてもうすぐ25年。受賞歴を持つカメラマンであり、プロデューサーでもある。母国イギリスでは博物学に関する素晴らしい番組の数々に加え、長編映画やミュージックビデオ、さらにはCM制作まで行っている。英アカデミー賞やエミー賞へのノミネート経験も持ち、特別なカメラワークには彼の技術が欠かせない。『生きもの地球大紀行』シリーズでは、エピソード:【繁殖の必要性】で軍隊アリの非常に複雑な動きを撮影し、【生まれながらの大移動者】ではオオカバマダラの壮大な物語の撮影監督を務めた。
ジョン・フリクセル
ジョン・フリクセル
カナダ、オンタリオ州にあるグェルフ大学の生物学ならびに動物学の教授である。数学的生態学者であり、固体群動態や群落構成に対する陸生哺乳類の行動決定による影響に、自身の研究の焦点をあてている。タンザニアのウィルドビーストやガゼルの研究では動物の動きや行動を理解するため、実験データと予測モデルを長期的な観察データと組み合わせた。シリーズ中の【大移動の科学】に登場し、タンザニアのウィルドビーストの大移動パターンについて、数学的モデルの研究ならびに解説を行う。
サー・イアン・ダグラス・ハミルトン
サー・イアン・ダグラス・ハミルトン
1993年に設立された『Save the Elephants』の創設者。ゾウの動きや意思決定について40年以上も研究を続けている。『Among the Elephants』や『Battle for the Elephants』の著者で、ゾウという種に対する献身と科学的研究への貢献で世界的にその名を知られている。イギリス、オックスフォードにあるオリエル大学で動物学の修士号ならびに博士号を取得している。シリーズ中ではエピソード:【大移動の科学】に登場し、また、マリのゾウの大移動を含む【生存への競争】への貢献にはチーム全員が感謝している。
デレク & ビバリー・ジョーバート夫妻
デレク & ビバリー・ジョーバート夫妻
フィルムメイカーとして高い評価を得ているこの2人は野生生物に関する数々の画期的な映像を手がけており、そのいくつかはナショナル ジオグラフィック チャンネルの番組として放送されている。ナショナル ジオグラフィック チャンネルにおける彼らの功績にはエミー賞受賞作品である『サバンナの宿敵:ライオンとハイエナ』をはじめ、『忘れられた川への旅(サバイバルを掛けた野生動物達の大移動の記録)』、人気作の『草原を駆ける縞模様』、『The Stolen River』、そして『The Long Night of the Lion』がある。『アフリカを生きるゾウ』はプライムタイム・エミー賞において、情報番組脚本ならびに音響録音の2部門で個人実績賞を受賞している。1985年、ボツワナのカサネに自らの制作会社であるワイルドライフ・フィルムズ・ボツワナを設立し、独特のスタイルのフィルムを制作しながら高い評価を得てきた。そのスタイルは超クローズアップ映像や自然の音に、動物の生態や、動物と環境との関わりに対する深い理解を組み合わせたものである。最近の作品では『容赦なき抗争:ライオンvsバッファロー』や、ヒョウの子が生まれてから母親の元を離れるまで3年以上に渡り密着した、エミー賞受賞作『ヒョウの眼』などがある。現在、大半を茂みの中で過ごし、フィルムや物資を補充したり、映像を送受信したり、連絡に受け答えする時だけ定期的にカサネに戻るという生活を送っている。『生きもの地球大紀行』において彼らの貢献は多大のものとなった。エピソード:【生存への競争】では、彼らが捉えた驚くべき大移動の、貴重でユニークな映像について語っている。
ボブ・プール
ボブ・プール
父親が平和部隊の責任者であり、後にアフリカ野生動物保護財団の責任者となったため、東アフリカで育つ。両親を通じて自然界に対する理解と冒険心を育み、後にこの分野で教育を受けてプロになる道を選ぶ事となった。見事な静止画や陸地での撮影技術に加え、空中撮影のスペシャリストとして固定翼機やヘリコプター用の様々な取り付け具の設計や開発を行っている。ここ16年間はナショナル ジオグラフィック チャンネルをはじめとして、TV放送のために撮影監督として世界中を飛び回り、科学、自然、そして冒険フィルムなどを映像に収めている。『生きもの地球大紀行』シリーズでは、エピソード:【生まれながらの大移動者】のためにセレンゲティを駆け巡りながらウィルドビーストを追い、マリでは素晴らしいゾウの映像をとらえ、【繁殖の必要性】ではスーダンでシロミミコーブを撮影。【制作の舞台裏】では、彼が「人生で一番ワイルドなもの」と言う高さ30メートルにものぼる風速100メートルの砂嵐が、朝の空を黄色へ、赤へ、そして黒く染めてゆくのを目の当たりにし、彼は砂嵐の吹き荒れる中、外へと繰り出し、見事な映像を収めている。
ニール・レッティグ
ニール・レッティグ
エミー賞受賞カメラマン。自然主義者、そしてフィルムメイカーであり、そのキャリアを開始したのはシカゴ・アカデミー・オブ・ファイン・アーツに通った後、1970年代半ばの事である。過去30年間で、IMAX作品、ナショナル ジオグラフィック特集や科学ドキュメンタリーを含む数百ものフィルムを制作。猛禽類についての知識、特に希少なワシミミズクについての知識は希少種や絶滅危惧種の保護、世界中での保護されたエコシステムの形成、そして絶滅危惧種の繁殖計画などに大きく貢献している。熱帯雨林の林床から林冠へとカメラを動かしたり、「フィルム・オン・ザ・フライ」を用いた彼の革新的な撮影技術は、『生きもの地球大紀行』チームにとって欠かせない存在となった。それらの技術や博物学の知識に加え、彼の持つ想像的な視点、芸術的な構成、そして決定的瞬間を捉える能力も高く評価されている。エピソード:【餌を求めて】では、ミシシッピ川の上で崖にぶら下がり、【生存への競争】でのボルネオの樹冠のひとコマでは撮影監督を担当し、【繁殖の必要性】ではフォークランド諸島での素晴らしい映像を収めている。
チップ・テイラー
チップ・テイラー
『Monarch Watch』の創設者/責任者であり、ローレンスにあるカンザス大学の生態学部ならびに進化生物学部の教授。昆虫生態学者としての訓練を受けており、種の集合、異種交配、生殖生物学、固体群動学、そして植物の受粉や分布についての論文を出版。1974年から1992年の間はメキシコ、ベネズエラ、そして仏領ギアナの新熱帯区に生息するアフリカミツバチ(別名:キラービー)の研究を行った。1992年にハチの研究の終りが近づくと、オオカバマダラの保護や研究、教育などの支援活動を目的とした『Monarch Watch』を創設し、ここ18年間で、オオカバマダラの秋の大移動時期に蝶にタグ付けをするボランティアを募ってきた。この活動により、オオカバマダラの大移動の動態に関する新たな見識が生み出された。【大移動の科学】では、マーティン・ウィケルスキと共にオオカバマダラにタグ付けをしながらその動きを追う場面が紹介されている。
マーティン・ウィケルスキ
マーティン・ウィケルスキ
マックス・プランク鳥類学研究所の所長であり、ドイツ、コンスタンツにあるコンスタンツ大学の教授。また、プリンストン大学の生態学部ならびに進化生物学部の外部講師も務める。母国ドイツ、ミュンヘンにあるルートヴィヒ・マクシミリアン大学にて修士号、そしてビーレフェルト大学にて博士号を取得。チャールズ・ダーウィン研究財団の代表でもあり、5大陸、太平洋諸島、そして大西洋諸島にある自然生息地を訪れた経験を持つ。現在助成金を受けて、将来的な動物追跡技術や熱帯雨林での動物同士の関わりだけでなく、スズメ目の大陸間飛行などについての研究を行っている。『生きもの地球大紀行』シリーズ全編を通して主要なサイエンス・コンサルタントを務め、【大移動の科学】では彼自身が作り出した装置をチップ・テイラーと共にオオカバマダラにタグ付けして追跡する場面が紹介されている。
ロリー・ウィルソン
ロリー・ウィルソン
現在、イギリス、ウェールズ大学スウォンジー校にある環境持続性研究所の海洋生物学部長。狩猟採集生態学だけでなく、リモートセンシングやデータロギング技術を用いて様々な種(特に海洋内温性動物)の生理や行動を研究するエキスパート。現在は「デイリー・ダイアリー」の開発と展開に力を注いでいる。これは、アホウドリ、サメ、ペンギン、アナグマやカメなどの野生動物に取り付けられた小型装置で、動物たちの動き、行動、各行動に消費されるエネルギー、そして動物たちを取り巻く環境の状態などの記録をするものである。この「デイリー・ダイアリー」タグ装置はエピソード:【大移動の科学】でゾウアザラシに使用され、フラビオ・キンタナ教授と共にゾウアザラシの水中での大移動習性を追跡している。また、『生きもの地球大紀行』シリーズ全編を通しての主要なサイエンス・コンサルタントも務めている。

(c)Anup Shah